館山市の議会において、令和元年9月5日に行われた定例会では、様々な課題に対する質疑応答が行われた。
最初に取り上げられたのは、館山市の景観計画についてである。市民の参加が不可欠である景観形成に関し、市民が活動しやすい環境づくりが求められる。今後は地域コミュニティとの継続的なエンゲージメントが必要との認識が広がっている。市長は、地域活性化のための取り組みを支援し、参加意識を醸成する方策を考慮する意向を示した。
また、農村地域へのアプローチも重要であり、景観形成のための多面的支援やコミュニティの協力が極めて重要であることが述べられた。特に、景観形成のための地域イベントを通じて市民の意識を高めることが、地区活性化に寄与するとの見解が示されている。
次に、館山市でのSDGsの推進に関して議論が進められた。市長は、国や県のガイドラインに基づき、地域特性を生かしながら持続可能な目標を達成するための条例制定の考えを表明。特に、館山市の観光業においては、海水浴場の利用促進やインフラ整備が経済的な効果を期待できると指摘された。また、観光客数の増加にもつながる施策が求められる中で、PR活動や体験観光の重要性が強調された。
その後、マテバシイの立ち枯れ問題に対する対策が浮上。樹木の病気が市内で確認されている事実に対して、市は今後千葉県との連携を密にし、被害状況の把握と対策を講じる必要があるとの見解が示される。森林資源の管理は、森林の健全性を保つためにも急務である。
最後に、公共交通網整備に関した施策では、地域交通ネットワークが持続可能なまちづくりに貢献する重要な要素であるとの見解が示された。市内の交通計画を見直し、地域のニーズに応じた公共交通の実現に向け、関係者との協議の必要性が強調された。市長も、この方向性に積極的に取り組む意向を示した。
今後の館山市は、多くの地域と協力しながら、これらの課題に取り組む必要があり、地方創生に向けた着実な施策が求められる。