令和2年9月7日に行われた、市原市議会第3回定例会において、財政運営の課題や、今後の施策についての質疑応答が行われた。
自由民主党の伊藤重明議員は、令和元年度の自然災害や新型コロナウイルスの影響を受けた経済状況について言及した。このような影響により、企業や個人の税収が減少する可能性が高いと指摘し、次年度の予算編成においては厳しい経営環境下での施策が求められると訴えた。
小出譲治市長は、新型コロナウイルスの影響を受けた人々とその企業への応援を強調した。また、石油化学産業の影響を受ける本市の税収についても言及し、厳しい状況であることを認識しながら、変革と創造を基本理念とし、今後の事業評価を推進する方針を示した。
続いて、伊藤重明議員は八幡椎津線の整備状況について質問した。この道路の整備は、地域のさらなる発展に寄与するものであり、急速に進行している人口減少を克服するためにも重要であると強調した。土木部の森正人部長は、平成通りに関連する工事が順調に進んでいると報告し、今後の進捗を視野に入れた対応を約束した。
さらに、チバニアンの地層の活用についても質疑が交わされた。伊藤議員は、この地層を観光資源として利用することが地域振興につながると述べた。生涯学習部の増田義信部長は、地層の価値を広めるための取り組みを進めると発言した。
一方、庁舎等整備基本計画の策定についても議論された。若菜一繁総務部長は、市庁舎の耐震性能不足や老朽化に対する計画の重要性を強調した。市長からも、新型コロナウイルスによる社会経済の変化に対応した、新たな庁舎の在り方を検討していく意向が示された。
伊藤議員は、 コロナウイルスの影響下での避難所運営についても触れ、多くの避難所の開設を求めた。市ではこの問題を長期的に視野に入れ、柔軟な対応が必要であるとした。
この定例会は、多くの市民の関心が寄せられ、今後の市原市の方向性についての討議が重ねられた。