令和5年6月、市原市議会は第2回定例会を開催し、様々な市政の重要課題について活発な議論が行われた。
特に市民の関心が高い人口動態についての質問があり、竹内直子議員は市原市の人口が26万9,298人(6月1日現在)となった背景と人口維持の目標について市長に尋ねた。
市長の小出譲治氏は、急激な少子化と人口減少を深刻な問題と捉え、特に20代から30代の転出が多い状況を指摘した。その上で、新たな総合計画の策定に向けた取り組みを進めていると発表した。
また、竹内議員は、市民が住み続けたいと思えるまちづくりが重要であると強調し、新規住宅開発の必要性や既存団地の再生に関して質問した。これに対し、森正人都市部長は、地域と連携を図りながら、既存団地のリノベーションや新しい住環境の提供に力を入れる考えを示した。
交通政策についても質問があり、住民の移動手段の確保が求められている中、渡辺智彦地方創生部長は、地域公共交通の確保と交通空白地域の対応が必要であると述べ、地域住民主体の交通需要に応じた施策を進める方針を固めた。この中には、コミュニティバスの運営支援や、新たな交通モードの導入に関する検討が含まれる。
さらに、子どもや若者、子育て世代に関する取り組みの拡充も議題となった。高沢良英企画部長は、子育て世代が安心して生活できる環境づくりを目指し、子育て支援センターや新たな施設の設置を進めていると説明した。子育て支援の強化は、地域のニーズに応える形で展開される見通しだ。
最後に、交流人口を生かしたまちづくりについて、渡辺智彦地方創生部長は、地域の魅力を発信するための施策について触れ、農業体験や自然体験を通じて持続可能な地域づくりを実現したいとの意向を示した。