令和4年9月6日、市原市議会において、市政に関する一般質問が行われた。
各議員から、農業関連の質問が多く、特に農業農村整備事業が議論の中心となった。自由民主党の永野喜光議員は、農業の持続的発展のための施策について、「農業農村整備は水と土を活用したもので、都市との共生を図る必要がある」と強調した。さらに戸田地区における土地改良区再編促進モデル事業には期待が寄せられ、「地域団体や国、県との連携が重要だ」と指摘した。
この事業に関する質問に対し、小林洋一経済部長は「戸田地区においては、県と協力し合併を進めており、令和7年には本格合併を目指す」と回答し、具体的な進捗状況を説明した。
また、地域の治水対策についても議論された。永野議員は、農地の保水能力を活用した治水対策の重要性を訴え、市道13号線の整備計画にも言及した。この整備が地域の安全に寄与することを期待しているとの姿勢が示された。
次に、森林整備事業についても議論が展開された。永野議員は、森林が持つ多面的機能は水源や温暖化対策に寄与するとし、「公共建築物における木材の利用促進も必要だ」と述べた。小林経済部長は、千葉県の方針に沿って木材利用の促進を図る意向を表明した。
食品と農業に関連した質問では、みどりの食料システム戦略の策定が進められており、有機農業の取組についても重要視されている。市の有機農業の現状について、小林部長は「実績として市内の農業法人が積極的に有機農業に取り組んでいる」と現状を報告した。
防災に関する取り組みも議論に上がった。秋田信一議員は、地域防災力を高めるための教育について言及し、「新しいデジタル技術を防災教育に取り入れることが効果的だ」と述べた。若菜総務部長は教育の重要性を認め、タイムライン防災の推進について具体的な取組が進行中であると応じた。
市長である小出譲治氏は、地域コミュニティの強化を重視し、「移住定住を促進するため、多様な施策を推進していく」と決意を語った。地域のポテンシャルを生かした施策の強化が期待されており、今後も様々な議論を通じて市民のニーズに応える姿勢が示されている。
全体を通じて、農業や地域活性化、自然環境保護、防災施策に向けた具体的な取組が示されたことは、市民にとって明るい展望となることだろう。