令和5年12月21日、萩市議会の12月定例会が開催された。この定例会では、萩市国民健康保険診療所の新設を含む重要な議案が取り上げられたが、特に目を引いたのは議案第101号の撤回が承認されたことだ。
議案第101号は、萩市国民健康保険診療施設の設置に関する条例の一部改正に関するもので、田中文夫市長はその撤回に際し、「地域住民への説明不足があった」と反省の意を表した。明木診療所の廃止とその後の対応について、住民からの疑問や要望が寄せられており、今後、詳細な方針を策定し理解を得る努力が求められる。
その後の日程では、議案第87号から第100号までの予算に関する案が一括審議され、特に令和5年度一般会計補正予算が取り上げられた。斉藤眞治予算決算委員長は、「審査の過程で、多くの議員が様々な観点から質疑を行った」と述べ、議会運営部門からの付託意見も示された。
また、議案第87号の補正予算に関しては、歳入歳出それぞれに10億4千254万6千円を追加し、予算総額が319億5千971万円となると説明があった。これには人件費調整に関する内容も含まれており、特に人事院勧告に準じた改定が影響している。加えて、議案第108号の討論では、萩市が計画する新庁舎の建設についても支持と懸念が入り交じる意見が交わされたが、全議員の理解を得られず、補正予算案は可決された。
さらに、教育民生委員会においては、職員の給与に関する改正が行われ、来年度の給与引き上げが決定した。議長は市の運営がスムーズになるために必要な施策として評価し、今後も市民負担軽減を考慮した運営を求めた。
議会終了後には、市民病院や風邪迅速検査を含め、福祉や教育にまつわる施策進捗についても報告がなされ、それぞれの担当者に対し確認が行われ、議員からの様々な意見や改善提案があった。市民との信頼関係を強化するため、今後も透明性の高い運営が期待されている。