令和3年12月8日、萩市議会は定例会を開催した。
議長は、日程に従って会議を開き、最初に「会議録署名議員の指名」を行った。
続いて、一般質問に移り、日本共産党の五十嵐仁美氏が壇上に立った。
五十嵐氏は、日本陸軍がマレー半島に上陸した日であり、アジア太平洋戦争の開戦日でもあるこの日に、日本政府の戦争責任を問いかける発言を行った。特に争点となるのは、堀内伝建地区の藩校明倫館跡地が民間に買収された件であり、保存・活用策が求められていることを訴えた。五十嵐氏は、「民間に任せるのではなく、萩市が主体となってこの貴重な史跡の保存に取り組むべきだ」と主張し、市長に対しての明確な答弁を求めた。
市長の田中文夫氏は、明倫館は未指定の文化財であるものの、文化財保護法に基づき適切に保護されているとし、民間所有の文化財の支援も行っていると説明した。民間計画による整備計画も確認したが、市が直接整備を行う予定はないとのこと。
次に五十嵐氏は、「がんばろう萩!市民生活応援事業」についても質問。市民への共通商品券の配布状況や、対応店舗の増加状況を問うた。市長は、97%の世帯に商品券が配布され、現在も取扱店舗の拡大を進めていると答えた。さらに、受取辞退者数についても問われ、現時点でわずか23件との報告があった。
その後、松浦俊生議員も登壇し、糖尿病における重症化予防の取組みを質疑。市は、健康づくりに向けた施策として生活習慣改善に有効なプログラムを策定しているが、受診中止の理由を尋ね、効果的な支援の具体的実施について改めて聞いた。松浦氏の質問に対して市は、生活習慣病の予防と健康づくりに向け178の健康教室実施を報告。
オストメイトへの支援についての質問も行われる。災害時のトイレ環境や財政的支援について、市の見解が問われると、オストメイト対応トイレの整備状況や、状況を踏まえた支援の必要性が強調された。
教育長により、文部科学省が定める制服の選択の重要性に関する説明がなされ、校内でジェンダーレスの視点を取り入れた選択肢の提示が今後の課題とされた。これにより子供たちが多様な選択をできる環境が整えられることを求めた。