令和3年6月14日、萩市議会は定例会を開催し、災害対策、特に大雨や洪水警戒レベルについての周知や区域内での避難所の運営、消防団の状況に関する重要な議題が報告された。
新たに改正された災害対策基本法は、避難情報の伝達方法を見直し、警戒レベルを分かりやすくすることで、特に高齢者を含む住民に対する適切な対策を講じることが求められている。市長、田中文夫氏はこの改正を受けて、萩市が行う広報活動の強化を約束した。"今後、各種メディアを通じて周知を行い、災害に備えた地域の体制を整備してまいります"と述べた。
福祉避難所については、昨年の周知を受け、要配慮者が安心して避難できるように新たな対応策を検討中だ。市は、福祉避難所の数を増やし、地域の実情に対応した運営ガイドラインを策定する方針である。これについて福祉部長、岩武明司氏は、"福祉避難所の運営がスムーズに行えるよう、必要な施設や人員の確保を進めていきます"と強調した。
また、コロナウイルス感染症の影響も考慮し、新たな避難所の設置に関しては必要に応じた選定を行うとし、特に感染症対策を徹底することで、住民が安心して避難できる環境を整備する重要性が指摘された。
消防団については、萩市消防団の定員充足率が約85%であり、183名の不足が報告された。消防長、鶴屋弘氏は、消防団活動が継続的な運営のためには、現在の課題を踏まえた処遇改善が不可欠であると述べた。特に、年額報酬の見直しや訓練への更なる参加機会を提供することで、モチベーションの向上を図る必要があると考えている。
地域の安全確保に向けた多くの施策が報告される中、住民参加型の地域事業懇話会も新たに設置されることになり、地域のニーズに応じた活動が期待されている。これにより、住民が直接意見を述べる場が提供され、地域振興に向けた具体的な施策が進められることになる。