令和5年6月30日、萩市議会定例会において、地域における看護師不足が深刻な問題となっていることが強調された。岡崎隆志議員は、萩市民病院や他の医療機関における看護師確保に向けた施策の必要性を訴えた。特に、看護学院への進学支援制度の創設や、卒業後の定着を図るための仕組みの整備を提案した。市民病院への看護師確保は、医療提供体制の維持だけでなく、若者の市外流出抑制にも寄与するとの認識が示された。
市としても看護師の確保に向けた環境を整備する意向を示しつつ、今後の進捗について詳細な情報提供を約束した。また、広報はぎの配布業務に関する負担軽減の課題も提起され、源となる広報紙の発行回数の見直しを再検討する必要があることが強調された。これに対し、市は健全な配布体制を維持しつつ、配布員の負担を軽減する措施を検討する姿勢を示した。
また、萩保健医療圏の医療提供体制の現状についても議論され、看護師不足が地域医療全体に影響を及ぼす中で、中核病院形成に向けた具体的な動きが必要であることが再確認された。市長は、地域医療の実現に向けた協力や連携を強化する重要性を述べ、今後も市民を守るための努力を続けるとした。市内の医療機関が直面する課題の解決には、看護師などの医療従事者の確保のみが急務でなく、地域の内外で連携した取り組みが求められていることも指摘され、特に、医師の確保と連携の強化が要請された。
以上の議論を通じ、萩市における看護師不足への対応や、行政と市民の協働推進、萩保健医療圏の未来に向けた具体的な施策が求められていることが浮き彫りとなり、今後も注目が集まる。