令和5年3月の萩市議会定例会が開会し、市長施政方針が示された。田中文夫市長は、少子化や人口減少の進行を受け、特に子育て支援の充実に注力する方針を強調した。これにより、萩市は「日本一子育てしやすいまち」を目指し、施策の展開を進めるという。たとえば、今後の取り組みには多子世帯支援や給食費の無償化が含まれる。また、具体的な施策としては、「若者の働く場の創出」「移住促進」といった柱を設定。これにより萩市が持つ人口減少の問題解決に向けた取り組みを進める姿勢を見せた。
市長は、国の少子化対策に呼応する形で、自市独自の施策を強化していく意向を示しており、特に子育て世代に対する包括的な支援を目指す。また、学校給食の無償化についても言及され、今後の財源確保の流れが議論の焦点となることが予想される。議案第2号から第45号までは一括審議され、今後の進展が注目される。
施政方針の詳細においては、医療や福祉、さらには観光面での施策も言及されており、地域の活性化を図るため、歴史や文化を活用した観光戦略の推進も視野に入れていることが分かった。また、特に萩市は「長州ファイブ」に関連した観光資源を活かし、地域の魅力を発信する取り組みを強化していくとのこと。具体的には、観光キャンペーンの展開やジオパークの活用が挙げられている。
最後に市長は、健全な財政運営を基に、今後の予算執行を行い、地域の持続的な発展を図る考えを表明した。そのためには、さらなる市民協働の促進や、事業開始に向けた情報提供も強化していく必要があると述べた。議会では、市長の施政方針に対する質問や意見が活発に交わされる見込みで、議論がどのように深まっていくか注目されている。