令和3年6月24日、萩市議会において定例会が行われた。
議事日程には、各種議案に加え、常任委員会からの所管事務調査が予定されている。
特に注目を集めたのは、議案第42号の令和3年度萩市一般会計補正予算である。これに関して、18番の宮内欣二氏は反対の立場から討論を行った。宮内氏は、補正予算が選挙公約に基づく事業を多く盛り込んでいるものの、特定の団体への補助金が市政の私物化を示す危険性があると強調した。
その中で、中核病院検討事業についても言及し、現状の透明性の欠如や、これまでの議論の蓄積には何の意味も無くなるのではないかと危惧を示した。反対理由は多岐にわたり、特に新型コロナウイルス対応予算が十分に盛り込まれていない点が挙げられた。市民生活を支える施策が急務であると訴えたのだ。
一方、賛成の立場からは西中忍氏が登壇した。西中氏は市民の声を直接政治に反映させる一日市長室開設などを評価し、萩市が掲げる「子育てに優しい街づくり」を推進するための予算として賛同した。また、補正予算に含まれる中核病院検討事業についても、地域医療の維持・向上に向けた重要な施策として支持する意向を示した。
また、経済建設委員会からは、議案第55号に関連する事業の詳細が説明され、特に萩田万川温泉センターの改修工事に向けた入札についての質疑も行われた。この件について長岡肇太郎経済建設委員長は、入札の結果について透明性を持たせる必要を強調した。さらに、新たな検討組織の設立に関する議論も活発に交わされた。
最後に、採決が行われ、議案第42号から第55号まで、全て原案通り可決されることが承認された。議長の横山秀二氏は、今後の施策の実施において、持続可能性や市民に対する責任を忘れずに取り組むことを呼びかけた。