高島市議会の令和4年9月定例会では、公共施設の有効活用と自然環境の保護に関する重要なテーマが取り上げられた。特に、指定管理者制度における使用料金の設定見直しが必要との意見が出された。指定管理者制度は、市の公共施設管理において民間のノウハウを生かす手法として広く知られているが、これは市外からの誘客を強化し、経済効果を高めるために使用料金の上限見直しが求められている。
議員の今城克啓氏は、使用料の上限を見直すことで、民間管理者が柔軟に運営にあたることができ、施設のサービス向上や投資が進むと述べ、特にレクリエーション・観光施設に関連する提案が注目された。その中で、観光産業の経済効果を高めるために、必要な手続きを簡素化し、指定管理者の提案を尊重する形で進めていくべきであると強調した。
さらに、指定管理者施設について、譲渡に関する合意形成の重要性も指摘された。地域や関係者との協議を通じて、より良い譲渡先を見つける努力が重要であるとされ、譲渡先の選定には専門家の意見も取り入れるべきとも述べた。
一方、源流地域の自然環境保全においては、風力発電設置計画に対する慎重さが求められた。特に、水源の森における貴重な植物群落やブナ林が影響を受ける可能性があるため、市として早急に対応方針を決定し、必要な規制を講じる必要があるとの意見が示された。加えて、保全すべき対象の把握と市独自の制度設計についても、その必要性が強調された。例えば、現地調査や地域住民との協力を通じて、自然環境の保護へ向けた具体的な行動を検討していくことが重要である。
これにより、公共施設の有効活用と自然環境の保全、さらには地域経済の活性化が実現することが期待されている。