令和6年6月27日に行われた高島市議会定例会では、重要な議案が複数可決された。
特筆すべきは、高島市個人番号の利用に関する条例の部分改正であり、これは特定の個人を識別する番号の利用に関連する法律の改正を受けたものである。九人の議員がこの改正に賛成したが、反対意見も数多く寄せられた。反対意見を表明した森脇徹議員は、マイナンバーの利用拡大による問題点を指摘し、「市民の人権や個人情報が保護されない」と強調した。一方で賛成を表明した今城克啓議員は、改正が法律との整合性を図るものであると説明した。
他に、議会の定数削減に関する議論も注目を集めた。元々18名であった議員定数を14名に減少させるという原案が提案され、賛否を巡る激しい議論が交わされた。賛成派は議会の権限を強化するために必要な措置とし、反対派は少数精鋭では議会の機能や市民の意見を雅に反映しにくくなると懸念した。実際に、定数を削減することで市民の多様な声を拾うことが難しくなるのではないかと指摘したのは福井節子議員からである。
また、議長の廣本昌久議員や市長の福井正明氏は、市民の意見が政治に反映されるための議会機能の強化を求めている。市民生活を日常的に支える重要な役割を担う議会が、果たして市民の信頼に足る機関としての機能を維持できるかが今後の課題と言えるだろう。
さらに、これは市民生活に直結する問題であるため、今後も慎重な議論が求められる。議会が市民の声を直接聞く機会を持ち、さらなる改革を進める必要性が感じられる会議となった。