令和5年12月12日、高島市議会は定例会を開催した。
この日の主な議題として、一般質問の他、補正予算案や損害賠償に関する議案が取り上げられた。中でも注目を集めたのは、是永宙副議長に対する問責決議と高木広和議長に対する問責決議だった。出席した議員からは、近年の議会運営や倫理観に関する厳しい意見が続出し、言及された議題は市民生活に直結する重要な内容であった。
まず、一般質問においては早川浩徳議員が、少子化対策や保育所運営の現状について質問を行った。彼が指摘したのは、特に待機児童の問題であり、今年度の待機児童数は5名であるとし、保育士の不足を問題視した。子ども未来部の清水真理子部長は、具体的な施策や改善策について答弁し、市としては保育士の負担軽減を図る方針であると述べた。
他にも、福井節子議員や藤田昭議員からも質問が相次ぎ、各議員は市が抱える問題点について行政に対する問いかけを行った。そして、特に市民生活に影響を及ぼす新ごみ処理施設の建設計画に関する質問も浮上した。この件については、多くの市民が懸念を示していることもあり、今後の議論が鍵を握ることとなるだろう。
続く議案では、損害賠償に関する議第119号、令和5年度高島市一般会計補正予算案、下水道事業会計に関する議案が一括で審議された。市長の福井正明氏は、補正予算が必要な理由を述べ、適切な議決を求めた。しかし、特に補正予算的な必要性や影響については、議員からの質疑が行われる場面も見られた。
さらに、決議第12号および第13号に関する問責決議が議題に上がった。是永氏は議会の場での居眠り問題が触れられ、議長は不適切な議事運営について非難された。一方で、是永氏自身はその行動を反省し、謝罪の意向を示すものの、議会内での混乱の元となったことから、徹底的な責任を求められた。
最終的には、両名の問責決議は賛成少数で否決となったが、質問や議論を通じて市民が求める透明性や倫理観が欠けているとの指摘は改めて強調された。これにより、今後の議会運営や倫理観の確立に向けた努力が求められることとなった。