令和3年9月、高島市議会が定例会を開催した。
会議では、自市の図書館と公民館の在り方に関する一般質問が行われた。特に、早川浩徳議員の質問が注目を集めた。彼は市民にとっての図書館と公民館の重要性を強調し、デジタル化に対応した新たなサービスの提供や、地域に根ざした教育活動の必要性を訴えた。
早川議員は、まず図書館の役割について市民の意見を聞く姿勢が重要だと述べた。「図書館は社会教育の場でもあり、人づくりの重要な役割を担っている。」と彼は指摘した。図書館サービスの向上に向けては、地域住民の声を反映させる必要があると訴えた。
また、早川議員は「図書館司書は本と人との出会いを作る重要な職業である」と述べ、司書資格を持つ職員の割合が現在71%であることを紹介した。さらに、電子書籍と紙の書籍の共存を図る方針についても言及した。「両者の強みをどう生かすのか、非常に重要な課題である。」
公民館に関しては、高島市の教育大綱が示すように、地域の様々な世代が集まる場所としての役割が期待されている。講座の幅を広げ、新たな世代に合わせた活動が必要だと彼は提言した。さらに、「市民に親しみやすい施設づくりが求められている」とし、Wi-Fi整備の必要性やオンラインによる学びの場の提供についても考慮するべきだと強調した。
質問を受けた日置教育総務部長は、図書館が行っている施策や活動を説明し、地域への情報発信の重要性を述べた。また、図書館協議会における意見の反映の実績についても言及した。「図書館は市民と共に作っていく場所である。」と日置氏は答弁し、市民からの幅広い意見を今後も取り入れていく考えを示した。