令和4年3月、高島市議会の定例会が開催され、高島市が直面する諸問題が幅広く議論された。
初めに、早川浩徳議員は、住民自治協議会の現状と今後の進め方について質疑を行った。早川議員は、広大な市域の特性を生かした地域活動の重要性を強調し、適切な行政支援の必要性を訴えた。特に、高島市は203の区や自治会が点在する中で、住民自治協議会が設立され、地域の課題解決に向けた活動の期待が寄せられる。北村市民生活部長は、自治協議会の設立状況や地域活動の支援体制について詳しく説明した。地域によって進捗状況に差があるため、行政としては引き続きアドバイザーとしての役割を果たし、地域課題に取り組む持続可能な組織づくりを支援する方針を示した。
次に、雪害の現状と今後の対策についての質問も持ち上がった。今年の冬は、ラニーニャ現象の影響で例年にない降雪量となり、特に通学路の除雪が大きな課題となっている。早川議員は、除雪体制の課題や迅速な対応の必要性について質問し、柳生都市整備部長は除雪作業の出動基準や民間事業者の協力について説明。また、除雪業者の高齢化や機器の確保といった実際的な課題についても触れ、市民の安全を守るために重要な施策を進めていく意向を表明した。
さらに、議会では、ロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議が提案され、是永宙議員が決議案を説明した。決議案では、ロシアの行動が国際社会の平和と秩序を脅かすものであるとし、政府に対して国外への避難民支援を求める内容が盛り込まれている。議会は全員賛成でこの決議を可決し、この問題についての強い姿勢を示した。
会議の最後には、議席の一部変更についても議論され、新しい議席配置が決定された。議会は、次回の会議日程として、10日から24日までを休会とし、25日から再開されることを合意した。市民の声を聞きながら、今後も高島市の発展に向けた取り組みが進められていくことが期待される。