令和4年9月定例会が、昨年8月31日午前10時に開会した。高島市議会の議長、廣本昌久氏が挨拶を行い、季節の移ろいを感じる中での会議の開始を告げた。
出席した議員は17名、欠席1名で、会議には市長や副市長、教育長をはじめとする市の行政関係者も出席した。市長の福井正明氏は発言の中で、先日に開催された自衛隊フェスタについて言及し、約11万人の来場者があったことに感謝の意を表した。
新型コロナウイルスについても触れ、特に第7波の影響で感染者数が依然として高止まりしている現状を報告した。感染症対策としての基本的な対策の徹底を求めると共に、オミクロン株対応ワクチン接種に向けた補正予算の提案を行うことを説明した。
注目された議題には、令和4年度一般会計補正予算案も含まれており、オミクロン株のワクチン接種に5,940万円を計上することや、物価高騰に対応するため給食費の増額措置を盛り込んだ。福井市長は、こうした施策によって市民生活の安定を図る意向を示した。
同定例会では、各種報告事項として専決処分に関する3件の報告もあった。これらは重要な市の業務に関連するものであり、次いで人権擁護示委員候補者の推薦に関する議案が上程された。提案された5名の候補は、教育や福祉の分野での実績があり、市長らによって適任と評価された。
また、新型コロナの影響による市財政の健全性確認も行われ、令和3年度の健全化判断比率の報告があった。市は今後とも厳しい財政運営を強いられるが、引き続き国や県の支援を活用しながら国民生活の支えを目指す方針を固めた。
議案の中には、万木豊議員に対する辞職勧告の決議も含まれており、議会の倫理に反する行為について議論を呼ぶ結果となった。議会全員の賛成で可決となり、今後の道義的責任が問われる形となった。
このように、充実した内容で進められた本定例会は、慎重審議を重ねつつ、議会の混乱に対し再発防止策の策定が求められることを認識させた。