令和3年3月11日、高島市議会において、一般質問が活発に行われた。この日、特に不登校児童生徒へのサポートや江若鉄道・今津駅舎の保存活用についての議論が注目された。
初めに是永宙議員が不登校児童生徒への支援について質問した。彼は、不登校の問題が長期化する中で、個々の子どもたちへの支援の重要性を訴えた。
特に、教育委員会は不登校児童の状況を把握し、学校内外での支援体制を強化していることが強調された。教育指導部長、川島浩之氏は、不登校児童生徒の約50%が90日以上欠席している現状を説明し、支援の必要性を伝えた。さらに学校と地域が連携し、学生や地域住民との協力によって、音楽活動や文化活動が活発に行われるよう、居場所を提供することの重要性を示唆した。
また、高島市では、あすくる高島を窓口にし、義務教育終了後の不登校の子どもたちへの支援にも取り組んでいる。教育支援センター「スマイル」では、個別のニーズを考慮した支援が行われているとのことだ。
次に江若鉄道・今津駅舎に関する質問も行われた。この駅舎は地域の貴重な文化財であるため、住民から保存の署名を集めた動きがあった。市の教育委員会は、この駅舎の文化財としての価値を評価しつつも、所有者であるJA今津町との関係性を注視し、最終的な判断は所有者が行うものであると説明した。市民はこの駅舎の存続を望んでいるが、今後の活用計画は未確定であり、地域の意向を踏まえた判断や協議が求められる。
また、最近の新型コロナウイルスの影響で地域の音楽団体は活動を制限されている。是永議員は、このような制限の中でも文化の振興を維持するために、行政として柔軟な対応を求めた。公民館の利用制限についても厳しい姿勢が続いているが、江若鉄道の駅舎保存や文化活動の振興が市全体の活性化に寄与するという意見も示された。
これに対し、田谷教育総務部長は、公民館の利用制限について慎重な対応を強調しつつ、文化活動の重要性についても理解を示した。
このように、議会では多様な課題に対する市の姿勢や取り組みを検討する中で、地域の文化や教育環境の改善に向けた意見交換が続けられている。全体を通じて、市民の声に耳を傾け、教育や文化施策の充実を図る姿勢が明らかになった。