今月15日に開催された令和2年9月長浜市議会で、議員たちは幅広い議題について意見を交わした。
特に注目を集めたのは、高時川流域の鳥獣害対策であった。議員の矢守昭男氏は、特定空家対策や、猿やイノシシによる農作物への被害が深刻化している現状を鑑み、滋賀県の積極的な介入を求めた。産業観光部長の改田文洋氏は、今後も国や県と協力しつつ、課題解決に向けた取り組みを続けると約束した。
次に、竹本直隆議員は小中学校におけるプールの設置について言及した。老朽化したプールは財政的に重くのしかかるため、新設や大規模改修に対する市の姿勢が求められた。教育部長の酒井猛文氏は、数校で共同利用や民間施設の活用を検討していると応じ、今後の方向性について明言した。
さらに、医療体制についても議論が行われた。藤井登議員は、長浜市においてもPET検査装置の導入が必要ではないかと提起し、病院事業管理者の野田秀樹氏は、滋賀県内では現在導入が難しいとの見解を示したが、地域医療の充実については力を入れる姿勢を示した。
一方、鬼頭明男議員は、全国学力・学習状況調査に関する質問を投げかけた。当市の教育長は、今後も子どもたちの健全な学力向上に向けて、この調査を生かしていく方針を強調した。
最後に、全体を通じて市のデジタル化の推進が求められた。押谷與茂嗣議員は、テレワークや電子化により柔軟な働き方の必要性を訴え、それに対する市の方針について質問。総務部長の松居雅人氏は、現在の状況に鑑み、見直しを進める意向を示した。市の取り組みが今後も市民の安全と生活の質向上につながることが期待される。