令和2年12月3日、毛呂山町議会は第4回定例会を開催した。議案には、町政に関する一般質問があり、議員からは新型コロナウイルス対策や地域づくりに関する重要な提言がなされた。
まず、神山和之議員は新型コロナウイルスの感染拡大について触れ、埼玉県内の感染者数が増加している現状を報告した。11月30日現在、感染者受入病床利用率が51.3%、重症患者受入病床使用率が29.5%に達しており、地域の医療体制が危機的な状況にあると警告した。特に高齢者と持病を有する人々への感染対策として、PCR検査の助成や自営業者への支援を強く訴えている。さらに、神山議員はスマートシティ事業の推進を求め、若者の定住促進、雇用創出を目的とした地域特性を活かした持続可能なまちづくりについて質問した。
次に、座長を務める長瀬衛議長は、神山議員の問いに対して山口まちづくり整備課長が応答した。今後のスマートシティ事業において、地域の特性を活かした環境を創出するとともに、雇用の創出へ向けた取り組みを進めているとした。また、建築物不燃化推進補助金の実績と今後の計画についても説明し、協議は活発に行われた。
質疑応答では、平野隆議員が教育問題について質問した。新型コロナウイルスの影響で学校教育の遅れを取り戻せるかを問うと、小熊学校教育課長は、県の指導に従い学習指導の標準授業時数が確保できる見込みであると回答した。長期休業に伴ういじめや不登校の現状も語られ、引き続き心のケアを大切にする姿勢が見られた。
また、観光振興についても渡邉産業振興課長が説明。COVID-19の影響で観光入込客数が減少し、特に「GoTo」キャンペーンの効果は不透明であると述べ、地域の自然や歴史をいかに活用し、観光業を立て直していくかが課題であると強調した。