令和5年7月、吹田市議会は定例会を開いた。
ここでは、重要な議案の採決が行われた。まず、議案第66号について、新型コロナウイルス等感染症対策基金を廃止することが提案され、市の財政状況や市民からの寄附のなかでの意見も踏まえ、全会一致で承認された。これに対して五十川有香議員は、基金の廃止を惜しむ意見を申し述べ、市民の寄附を活かす必要性を強調。市長の後藤圭二氏は、基金の目的が不明確であることから、廃止が適当であると反論した。
次に議案第75号、令和5年度一般会計の補正予算も無事に可決。ここでは、物価高騰対策として福祉事業所への支援や、子供の習い事費用への助成が盛り込まれた。この助成に対して、福祉関連の予算が重要視されているとの意見が多く寄せられた。特に、介護サービス事業所への支援が歓迎され、井口直美議員は応援金支給を評価し、さらなる支援展開を求めた。
さらに、国民健康保険特別会計や後期高齢者医療特別会計の補正も可決された。西岡友和議員は、これらの補正が市民にとって喫緊の課題解決に役立つと期待感を示した。しかし、質疑の中で、委託業務の複雑さや個人情報の漏洩リスクなどの懸念も表明された。
後藤市長は議案の通過に感謝の意を示した上で、さらなる市民サービス向上への努力を表明。特に、経口中絶薬に関する意見書も可決され、女性の権利に関する施策の必要性が訴えられた。このように、議会は市民福祉向上に向け、多様な議論を展開し、重要議案を承認。市政の運営方向性が示された。