令和6年2月定例会が開かれ、吹田市の様々な議案が審議された。特に、介護保険関連の改案や国民健康保険の引き上げに関する議論が注目を浴びた。
議案第6号では、介護保険の保険料が現行の月額5,980円から6,280円に引き上げられることが決定された。これは2024年度から施行される第9期介護保険事業計画に基づいており、保険料引き上げに対して意見が集中した。
「介護サービスの利用が増えるとともに、保険料も上がる構造は根本的な矛盾を抱えています」と説明したのは、塩見みゆき議員。受けられるサービスの質の維持が難しくなる懸念を声高に訴えた。さらに、後藤久美子議員も「年収300万円の世帯で保険料が年間45万円になるという試算が示されており、負担増は深刻です」と指摘した。
次に審議されたのは、議案第9号である国民健康保険の改正だ。ここでも、保険料の引き上げが焦点となった。池田市が行う府内統一化の影響が強く、特に多子世帯やシングル家庭に重い負担がかかるとの声が上がった。「これ以上の保険料の負担は、低所得者層を直撃します。国はもっと国庫負担を増やすべきです」と訴えたのは、議員の一人であった。
また、議案第4号の吹田市立児童会館条例の改正についても次回に持ち越されることが決定した。議会では、子供たちのよりよい教育環境を確保するための施策の必要性が議論された。現在進行中の見直し過程に対する期待の声が多く、今後の動向が注目される。
このほか、副市長や監査委員の選任に関する議案も通過し、行政内部の人事が進められた。市長の後藤圭二氏からは、市政運営における人材の重要性が強調され、市長と副市長が連携して市民に信頼される行政を模索しているとの意向が示された。これに対して、議員からは市民意見の重要性や、過去の実績を十分に踏まえて今後に活かす必要性が求められた。
最後に、すべての議案が可決され、次回以降の議会にてさらなる詳細な審議が行われることが期待される。特に、市民の生活に深く影響する内容だけに、議論は続く見込みである。