吹田市の最新定例会では、各議員から多岐にわたる課題が提起され、解決に向けた議論が行われた。
主な焦点の一つは、歩きスマホの危険性についてである。市長や教育委員会は、歩きながらスマートフォンを操作することが周囲への注意力を妨げ、交通事故を引き起こす恐れがあるとの認識を示した。今後、歩きスマホを防止するための啓発活動を強化することで、行動の見直しを促す方針を確認した。そして、他の自治体の取り組みも参考にし、必要に応じて条例化の検討を進めるとの意向が示された。
その後、千里丘駅南北自由通路の整備計画についても議論された。駅の周辺は通行者が多く、ベンチの設置や休憩スペースの確保が求められている。土木部長は、設置の検討を進めていることを明かし、今後の設計段階での配慮を約束した。
続いて、自転車通行空間の整備についても関心が寄せられた。自転車利用の急増とそれによる事故の増加が問題視される中、啓発活動の強化が必要であり、車道左側端通行を徹底するために市民への呼びかけも行っていくとのことだ。特に、歩道を走行する自転車に対する監視強化が必要であり、今後とも周知活動を進めていく方針だ。
また、放置される雑草や枯れた低木についての市民からの指摘があり、清掃業者との連携強化が急務であるとの意見もあった。土木部は今後、作業の確認や点検を徹底する方針を明示し、健全な環境整備に向けた対応の充実を図っていくとした。
ボートレース住之江による収益金についての議論も展開され、施行者である吹田市の関わりについて改めて確認された。市長は、ボートレースの重要性を強調し、適切な運営と周知が必要であるとの見解を示した。具体的には、ボートレースの収益が子どもや地域の福祉にあてられることを市民に知らせていくことが重要であり、様々な場面での事例紹介も計画されている。
さらに、加齢性の難聴者に対する補聴器の補助制度の創設についても要望があり、高齢者福祉の充実が必要不可欠であると認識されている。市長は、他市の取り組みや国の動向に注意を払い、アプローチを考えていく姿勢を見せた。
最後に、千里丘朝日が丘線の整備についても言及され、交通環境の整備の重要性が強調された。工事の進捗や地権者との協議に関しては、今後情報公開を行うことで、市民の理解を深めるよう努めるとした。市民からの意見や要望を受け止めつつ、行政側としても透明性を持った運営に臨むことが求められているという。