令和5年3月10日、御所市議会の定例会が開催され、計23の議案が審議された。
中でも、御所市健康増進スポーツ施設条例の制定に関する議案が大きな注目を浴びた。東川裕市長は、この条例制定が市の健康増進やスポーツ振興に寄与すると述べ、条例の必要性を強調した。しかし、議会内では設置に関しての遅延に懸念が示され、地元住民への影響についても議論が繰り広げられた。南満議員は「設置時期の遅れによって地元に迷惑をかけている現状をどう考えているのか」と質疑したのに対し、東川市長は、「遅延に対する申し訳なさの気持ちを抱いている」と述べ、3つの自治会に説明に伺ったことを明かした。
さらに南議員が、営利事業の運営責任について確認を求めた際、市長は「運営に関してはクリーンセンター組合が行う」としつつも、詳細な検討が重要であると強調した。具体的には、予定されている協定書の締結時期が懸念材料であると指摘し、これに関して市長は3月中の締結を目指すと述べた。
次の重要な議案は、御所市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定で、これは法律改正に基づくものであり、原案通り可決された。同様に、御所市情報公開及び個人情報保護審査会条例も可決され、行政における透明性の確保に寄与することが期待されている。
また、御所市の保育関連の議案においては、保育の実施に関する条例改正が提案された。しかし、この議案は否決された。齋藤聡議員は、この件について「通園バスの使用料を徴収する点に対する懸念がある」とし、無償化を求める声の重要性を強調した。市長は「現在のバス使用に関する条例は一時的な措置であり、今後更なる検討が必要である」と述べた。
最後に、奈良県広域水道企業団設立準備に関する議案が提案され、関係法令に基づき、委員会への付託が決定した。
議会はこの日、各議案を討論の上、可決を多数決で行い、住民生活に密接に関わる重要な法整備がさらに進んでいくこととなった。