令和3年9月8日に開催された定例会では、加藤久雄市長が任期最後の会議において市政の評価と課題を振り返った。その中で、台風災害や新型コロナウイルスの影響によって多くの困難があったことを指摘した。
加藤市長は、市政運営における自らの取り組みを振り返り、特に「長野市が将来にわたって発展できるように」という使命感を強調した。市長就任以来、即時災害対応や新しい施策の実施等、多数の施策を進めてきたが、新型コロナと東日本台風の影響は予期しなかったという。
また、北澤哲也議員からの質疑においては、東日本台風災害の復旧・復興の進捗が問われた。これに対し、長沼・豊野地区の復旧においては、様々な治水対策が実施され、中心市街地のインフラ整備なども順調に進む見込みといった答弁がなされた。
各議員からは、新型コロナウイルスのワクチン接種状況に関する関心も示された。保健所長である小林良清氏は、全体の接種率や今後の見通し、さらには新型株の感染拡大に対する取り組みを詳述し、ワクチン接種の推進が急務であるとの見解を示した。この場においては、高齢者や特に若年層への接種を促進し、接種率向上を図っていることが強調された。
公募が進められている「長沼・豊野地区復興計画」に関しては、多くの住民が未だ不安を感じており、早急な施策実施が求められている。
また、行政側からは、台風後の再建に向けた具体的支援策についても言及され、住宅の確保や家賃保証に関する相談にも応対する姿勢が示された。特に、加藤市長は、次期市長への引き継ぎに際し、自らの長野市の未来とそのために必要な施策の継続について言及した。
閉会に向け、加藤市長は、自身の任期を通じて「元気な長野市」を目指すべく行ってきた数々の施策や経営理念の重要性を再確認し、今後の市政への期待を述べた。