令和元年12月の舞鶴市議会定例会では、様々な重要事項が議論された。その中で特にバイオマス発電所の建設に関する話題が多く取り上げられた。
公明党の小谷繁雄議員が質疑を行った。
現状の京都舞鶴港喜多ふ頭ではバイオマス発電所の建設が進められており、その規模は最大出力66メガワットとされている。このプロジェクトを通じ、地域経済の活性化、地域雇用の創出が期待されているとのことだ。
しかし、地域住民から寄せられる最も重要な懸念は、環境問題であった。具体的には、発電所運営による悪臭、騒音、また、温暖化に寄与するパーム油利用に関するものである。住民からは「騒音の影響やにおいが心配だ」との不安が表明されている。このため、小谷議員はバイオマス発電所の建設にあたり、本市の取り組みや住民への説明責任を問うた。
さらに、舞鶴市のSDGs推進についても、発言があり、今後の政策に関する見解が示された。舞鶴市の「便利な田舎暮らし」を実現するための具体的な手段として、地域資源を活用した新たなビジネスモデルの創出を目指す方向性が確認された。特に、地域住民の参加が不可欠であり、連携体制を強化することが求められるとされる。これにより、持続可能な地域社会が実現されるという見解で一致した。
次に、聴覚障害者への配慮についても議論が行われた。特に、災害発生時における情報提供手段の確保が重要とされ、手話通訳者の配置強化や、文字情報の提供が必須であることが強調された。市民が安心して生活できる環境を整えるためにも、障害者への情報保障を徹底していく必要があるとの認識が共有された。
最後に図書館の問題では、資料費が684万円と非常に少ないことを問題視され、新たな改善策が求められた。特に、蔵書数23万冊を維持しつつ、新刊書の購入が必要であるとの見解があった。市民がどのように利用できるか、またそのための予算確保が議論された。
バイオマス発電を巡る地域住民の不安等、様々な課題が浮き彫りになった議論が行われたが、適切な情報提供や市民参加型の政策が必要である事が再確認された。