令和元年舞鶴市議会9月定例会が10月7日に開催され、各議案が審議された。
まず「令和元年度舞鶴市一般会計補正予算」について議論が交わされた。市長の多々見良三氏は、経済成長や地域振興に寄与する各種施策を通じて安定した財政運営を目指すと強調した。特に市として推進する舞鶴版Society5.0事業が、地域での生活の質を向上させ、さらなる人口増加を促進する可能性があると述べている。
次に、舞鶴市水道事業会計補正予算についての討論も行われた。この議案では、浄水場の運営管理業務と窓口業務を民間委託する内容が盛り込まれている。伊藤清美市民文教委員会委員長は、「市民の安心・安全を確保するためには、事業の見直しが必要であり、さらなる説明責任を果たすべきだ」と述べた。これに対して、上野修身予算決算委員会委員長は、民間委託による効率化が経営の健全化につながるとの見解を示した。
運転免許証の自主返納者に対する施策に関しては、市民文教委員会での請願が討論され、多様な意見が出された。市としては高齢者外出支援事業を実施し、運転免許返納者に対する施策を強化することが求められた。伊田悦子議員は「高齢者を支援する施策は重要であり、さらなる充実が必要だ」と訴えたが、川口孝文議員は「現行の施策で十分との意見がある」との見解を示した。最終的に請願は不採択となった。
また、国民健康保険の国庫負担拡充を求める意見書が提出され、賛同を呼びかける声が上がった。多くの議員は、国保制度が加入者の負担を軽減し、特に子育て世帯に配慮する必要があると考えた。今回は、すべての議案が賛成多数で可決され、今後の施策の実施に期待が寄せられている。
議長の上羽和幸氏は、引揚げの日にちなんで、歴史を次世代に継承する必要性と平和の重要性を改めて訴え、会議を締めくくった。