令和6年9月定例会が開かれ、市長退職同意の件が焦点となった。
市長河村たかし氏は、衆議院解散に伴う経費を含む令和6年度名古屋市一般会計補正予算を提出した。これに関しては問題なく可決された。しかし、議会の中で市長の退職に対する意見は二分された。
一方、成田たかゆき議員は、市長の突然の退職申し出に反対の立場を表明した。「市長が退職する際には、法律上20日前に申し出なければならない」と強調。さらには市長の退職そのものではなく、退職時期に関する議論が中心であると述べた。
退職同意に賛成の声も存在するが、主に名古屋市議会では「無責任」と評されている。北角嘉幸議員は、退職届けについて法律の穴をあらかじめ利用したと見なして反論した。この中で、「市民にとって重要な議案が審議されているにもかかわらず、職務を投げ出すのは問題である」と警告した。
また、うかい春美議員や木下優議員は、「市長が議会との相談を欠如させた退職は自己中心的だ」と訴える。市長には市民の期待がかかっており、その信頼を裏切る行為であるとの見解を示した。木下議員は、市長が求めた名古屋城木造復元事業による市民間の対立を指摘し、これが市長の無責任な態度に起因していると論じた。
最終的には、河村市長の退職同意の件は賛成者が少数であり、同意しないことに決定された。市議会では、引き続き市政の安定と責任ある行動への期待が高まっている。市民の期待に応える形で新たなリーダーシップが求められる情勢である。