令和3年11月29日、名古屋市において定例会が開催された。そこで、32件の議案が一括して議題に供され、質疑が行われた。
議題の中には、新型コロナウイルスワクチンの追加接種が含まれている。鈴木和夫議員は、健康福祉局に対し、3回目接種に関し、過去に起きた予約混乱を受けた対応について質問した。接種率が81%を超えたことを評価しつつも、回線の増強や効率的な予約方法の提示が求められる中、杳として不在の状態での市民支援の難しさが指摘された。
健康福祉局の山田俊彦局長は、今後の接種券の送付や予約方法について具体策を示し、特に約57万人が対象となることを強調した。高齢者への配慮から、わかりやすい案内を心掛ける意向が示された。
さらに、議題には身寄りのない高齢者の死後事務に関する問題も上がった。鈴木議員は、この問題が地域住民に与える影響と支援策の必要性を訴え、福祉サービスの充実が求められると強調した。福祉局長も、この事業の重要性を認識し、地域との連携を強調した。
また、交通局長による地下鉄の安全対策についての説明では、相次ぐ鉄道事件を受けた対応強化が提起された。警察との連携や非常通報システムの強化・訓練を進める姿勢を示し、市民の安全保障に対する取り組みが多くの注目を集めた。
学校におけるデジタル化の推進も重要な議題であった。教育長の鈴木誠二氏は、自校と家庭との連絡手段のデジタル化に着手しており、情報伝達の効率化を目指す方向性が述べられた。さらに、過去の成功事例として、デジタル化により業務効率が改善された他都市のケースを参照しながら、体制の確立に努める方針が伝えられた。
この他にも、名古屋市の生活者に寄り添った議論がなされ、議論を通じて本市の行政が直面する重要問題に対する真剣な姿勢が印象的であった。今後の施策の進展が期待される。