令和4年第70号議案から第85号議案にかけて、名古屋市議会は様々な重要な議題が報告され、質疑が行われた。中でも、あいちトリエンナーレに関する控訴の専決処分についての議論が注目を集めた。
議会では、江上博之市議(日本共産党)がこの問題に関連し、名古屋市が2019年に行ったあいちトリエンナーレにおける負担金の支出に関する判決が影響していると指摘した。江上市議によると、名古屋市は控訴を決定し、その理由は公共事業であることが否定されたことに対する抗議であると述べた。これに対し、河村たかし市長は公共事業の一環であると強調し、再評価を求める発言をした。
質疑の中で、江上市議は市長の個人的な意見が控訴理由になっている点を批判し、今回は表現の自由に基づく立場を求める方針を重視していく必要があると指摘した。市長は、地元の意見を尊重しながら、必要な支援を求める姿勢を示した。
また、質疑の中で消防学校の共同設置に関する提案が挙げられ、斉藤たかお市議が名古屋市と愛知県消防学校の共同設置について進捗状況を問う場面では、消防長が体制強化が重要であると応じた。特に南海トラフ地震を想定した訓練を強化していく必要性が強調され、広域的な観点からの消防力の強化が求められていることが明らかになった。
さらに、教育に関する質疑では、全国体力調査での低い成績が示されたことに対し、体力向上のための取り組みが喚起された。児童生徒に積極的に運動を促す施策が必要であり、地域とスッポーツ団体との連携が重要であるとの意見が多くの議員から上がった。また、給食費の見直しやアレルギー対応の強化も提起され、教育委員会は柔軟な対応を進めていく方針を示した。
最後に、アルミ缶の資源持ち去りに関する質疑では、環境局長が現状を認識し、持ち去り防止のための条例整備を進める考えを述べた。市民生活の支援を求めつつ、持ち去りの根本的問題を解決していく方針が強調された。今後、条例化を視野に入れ、地域住民の意見を基にした取り組みが必要とされている。