令和4年11月25日に開催された名古屋市定例会では、さまざまな議案についての質疑が行われた。特に、名古屋市の新たな観光戦略や、区肉なまれた地域資源を活かしたまちづくりに関する議論が注目を集めた。
冒頭、森ともお市議は観光推進とまちづくりに対する質問を行った。特に2026年に開催予定のアジア・アジアパラ競技大会を見据え、名古屋の文化や歴史の魅力を外国人観光客にPRする必要性を強調した。「名古屋城や熱田神宮を中心に、名古屋の日本の歴史や文化をプロモーションしていく必要がある」と述べた。観光文化交流局の折戸秀郷局長は、「名古屋市の観光戦略に沿い、外国人観光客に対し魅力を発信していきたい」との意向を示した。
また、観光文化交流局長は、旧東海道を軸とした観光連携についても言及。江戸時代以来の歴史的背景があるこの地域は、観光資源としての価値が高く、繋げることで相乗効果が得られるとして、「各地域の魅力を深め、観光客を増やすには連携が重要である」と強調した。また、歴史的ストーリー性を持ったエリアの整備が必要であるとの見解も示した。
続く質問では、自転車用ヘルメットの購入補助制度についても触れられた。森市議は「全世代への拡大が必要」と論じ、自転車利用時の安全確保についての認識を高めるための取り組みを求めた。寺澤雅代スポーツ市民局長は、「全ての年齢層の自転車利用者への着実な補助制度の拡充に向け、広報活動を行う」との姿勢を示した。
さらに、学習支援事業におけるタブレット端末の活用についても触れられ、オンライン学習の導入が市内の中学生にとって貴重な機会を提供する可能性を述べた。子ども青少年局の土本仁美局長は、オンライン学習への関心が高まる中、ニーズを把握しつつ慎重に進める考えを示した。参加者同士の相互作用が重視される中、今後の方針に期待が高まる。
総じて、この市議会は名古屋市の観光戦略や教育施策の展開を通じて、地域資源の活用と市民の安全確保が強調された。各局長は、地域の特色や課題に向けた具体的な方策を模索し、着実な実施を目指していると強調した。市民の期待に応えた施策が今後も進展することを願う。