名古屋市議会は、9月19日に開催された定例会で、子育て支援や救急体制、名古屋城の復元などの重要課題について活発な意見交換を行った。
最初に、「病児・病後児保育の広域連携について」が取り上げられた。西川ひさし議員が指摘したように、病児や病後児の受け入れを近隣自治体と連携して行うことにより、地域の子育て支援の質を向上させる重要性が確認された。子ども青少年局の佐藤誠司局長は、近隣市町村との連携に向け初動を始めていると報告し、早期の連携開始に向けた意欲を示した。
次に、発達に不安を抱える親に対する支援についても議論が交わされた。この問題は多くの家庭で日々直面している現実であり、地域療育センターによる初診前サポート事業の拡充が求められた。佐藤局長は、すでに実施されている初診前サポートモデル事業について、今後全ての地域療育センターへ展開予定であると明らかにした。
救急体制についても、引き続き重視されるべき課題だ。消防局長の半田修広氏は、新たに設置された「ブルーエイト」により、昼間の救急出動時の平均現場到着時間を短縮する努力が続けられていることを強調した。しかし、心肺停止などの緊急事態には11分を超える搬送時間が問題視され、さらなる増隊が提案された。
名古屋城の木造復元問題とも関連し、議会での意見が活発に交わされた。現在の天守閣について松雄副市長は、耐震性に問題があり、公開に難しさがあることを説明。市民からの理解を得るためには、具体的な技術が提示された上での議論や調整が不可欠であるとした。
最後に、物価上昇が財政に与える影響についても取り上げられ、各委託事業者への影響が懸念される中、財政局の太田宜邦局長は、適切な調査と補填の必要性を確認した。