令和3年6月22日、下松市議会定例会が行われ、一般質問が実施された。
田上茂好議員は、新型コロナウイルス感染拡大防止に関して市長に質問した。昨年からのコロナ禍で市民生活が大きく変化している背景を踏まえ、医療従事者への感謝を表明しつつ、感染状況やワクチン接種の現状について意見を述べた。
市長國井益雄氏は、感染状況について言及した。この6月15日までに112件の感染が確認され、新規感染者数は特に4月以降の増加が著しいと説明した。今後も必要な対策を講じ、市民が安心して生活できるようワクチン接種に力を入れていると強調した。
田上議員は、ワクチン接種の予約方法についても詳しく尋ねた。高齢者の接種は順調に進んでおり、6月21日現在では約1万2,500人が1回目の接種を終え、約6,500人が2回目を完了した見込みとのことであった。令和3年度も引き続き接種体制の充実を図り、スムーズな予約を目指す意向が示された。
次に田上議員は、感染防止策の徹底を訴え、特に無症状感染者の把握が重要であるとの考えを示した。市長は、徹底した感染拡大防止策の重要性を認め、基本的な感染予防策の徹底を市民に再度呼びかけるとしていた。
さらに、下松市の独自の支援策について、市内業者への支援や新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされている小規模事業者への対応策が不十分であるとの懸念も表明された。市長は、国や県の支援策を踏まえ、独自の支援策を計画していると述べた。
議会では、新子育て安心プランの実施についても議論が行われた。待機児童対策として、保育の受け皿を整備する必要性が指摘された。また、介護施設や高齢者施設への新型コロナウイルス対策についても言及され、特に高齢者施設職員へのワクチン接種の進展が期待されている。
田上議員は、市民が安心して子育てできる環境を整えることの重要性を強調し、常勤保育士の必要性や保育士不足の問題についても質問した。市長は、教育現場への支援体制の整備が必要だと認識していることを伝えた。今後は保育環境の改善と質の向上に向けた取り組みが望まれるところである。
新型コロナウイルスという厳しい状況下であるが、市のリーダーとして市民が望む姿勢や支援策を模索しながら、日常生活を取り戻すために継続的な努力が求められている。