令和3年第2回近江八幡市議会定例会は、2021年6月16日に開催され、市政の重要課題について議論が展開された。
この会議では、コロナウイルス感染症対策として、高齢者へのワクチン接種に関する混乱と、各種支援策の必要性が再度浮き彫りになった。特に、65歳以上の方々への接種券一斉発送に関する住民からの不満が多い。青木勝治子ども健康部長は、「予約が取れない状況が続き、混乱を招いたことをお詫び申し上げます」と謝罪し、今後は予約方法の見直しを行う方針を示した。また、障害者や低所得者層に対する支援の充実も求められている。
一方、新庁舎建設については、市長の小西理が「老朽化した現庁舎の問題を解決するために新庁舎が必要」と強調した。反対署名2,014筆提出の住民の意見も紹介されたが、市長は市民との対話を通じてその理解を求めたいと述べた。さらに、地域住民との協議の重要性を訴えた。市民生活支援や地域の子育て支援の充実を図る必要があることも言及され、安土小学校の建設について、移転案と現地建て替え案との比較検討が続けられていることが確認された。
山本妙子議員は、安土小学校の移転建設及びコミュニティエリア整備について強く訴え、市民からの反対意見をも考慮すべきと指摘。教育環境の改善を求める声が多く寄せられる中、市は「地域の声を無視はしない」と強調した。議会や住民との対話を促進し、透明性を持つ姿勢が求められた。
また、最近の環境問題に対する意識の高まりのなか、山本妙子議員は生理の貧困とSDGsへの取り組みについて質問。生理用品の備蓄や配布を通じた支援の必要性を示し、市としっかり連携していくことが重要であることが再確認された。
全体として、議会では多くの課題が提起され、特に地域との関係性強化や市民ニーズの把握が入口から進められ、今後の政策形成に向けた適切な対策が望まれることとなった。これにより、市の政策が市民の期待と要求によりマッチすることを期待する声が上がる一方で、円滑な情報共有と明確なコミュニケーションがますます重要視されることとなるだろう。