令和3年9月7日、志免町議会において、さまざまな議題が議論された。特に目を引いたのは、国の重要文化財である「旧志免鉱業所竪坑櫓」の活用についてである。この施設は、歴史的価値を有し、来月には保存修理工事が完了する予定だ。丸山卓嗣議員は、「竪坑櫓をPRし、志免町の魅力を発信すべき」と述べ、具体的な活用計画や今後の取り組みを求めた。なお、町長は公開イベントの計画や広報活動の重要性について言及した。
次に、東地区社会体育館跡地の利用についても関心が集まった。丸山議員は、跡地に関する町民からの反響が大きいことを受け、現在の利用状況や、今後の方針について町長に質問した。その中で、町長は「東保育園の移設を視野に入れて跡地整備を考えている」との意向を示した。
また、藤瀬康司議員は公園設備の利用者目線の整備を求めた。志免町にある71か所の公園における遊具の設置状況や危険な遊具の数が話題となり、将来的な遊具の増設、廃止の計画も検討していく必要があると強調した。さらに、スケートボードなどの野外スポーツ専用の施設の整備も求められ、その方向性について町長は慎重に検討する意向を示した。
また、入札制度に関する議題でも熱い議論が交わされた。古庄信一郎議員は、随意契約やプロポーザル方式の入札について多くの問題点を指摘し、特に教育に関する部分での透明性の欠如に懸念を表明した。町長は、入札の透明性を確保する必要性に同意し、改善策を模索する考えを示した。
医療に関しては、75歳以上の医療費負担が2割に引き上げられることについて市民の声が強まっており、町長は「公平性を重視しなければならないが、高齢者への負担が増すことは憂慮している」と述べた。
総じて、志免町議会ではさまざまな議題が議論され、町民の生活に直結する問題が多くの注目を集めた。さらに、行政のデジタル化についても言及があり、今後の進展に対する期待と不安が垣間見えた。町としては、町民にとって充実したサービスを提供する体制を一層整備することが求められている。