和歌山市議会の令和3年9月定例会が10日、開催された。
議題の中心は、議員による一般質問で、特に南畑幸代議員による特別障害者手当やバリアフリー化に関する問いかけが注目された。
特別障害者手当について南畑議員は、「障害者手帳を持たなくても、要介護4や5の方が認定されることがある」と同手当の認知不足を指摘。
福祉局長の松村光一郎氏は、「手当は重度障害者の支援を目的とし、在宅での特別な負担軽減が狙いである」と説明した。
また、南畑議員は、「介護認定を受けている方の申請の周知が不十分ではないか」と強調。
議会では、特別障害者手当の認定者数が減少している理由について情報の普及不足が原因とされ、改善が求められた。また、駅周辺のバリアフリー化についても厳しい意見が出た。南畑議員は、バリアフリー法の改正を受けて、和歌山市も法改正の趣旨を重視しつつ、安心・安全なまちづくりを進める必要があると訴えた。
続く一般質問では、私道の舗装についての市民からの声も取り上げられた。市内の私道の多くが管理されず放置状態となっており、住民の生活に影響を及ぼすと議員は主張した。市としては私道の管理は所有者の責任とし、予算編成が難しい現状を訴えた。
最後にIRカジノについても議論。慢性的な交通渋滞や市民負担の可能性が懸念され、県の知見に頼らず、具体的な交通対策が求められる場面も見られた。市長は、事業者の運営に伴うリスクを認識しつつも、県との協力体制による安全な環境整備に努める姿勢を示した。