佐野市では、特定外来生物であるクビアカツヤカミキリの被害が拡大している。特に果樹園において、その被害数は年々増加しており、今年度も559本を記録している。これに対する市の支援策としては、果樹栽培農家に対して消毒剤の配布や防除ネットの設置など、薬剤による駆除の指導を行ってきた。また、伐採などの負担軽減策も考えているが、補助金の利用状況は十分とは言えない。市民生活部長の内田氏は、「地域一体での取り組みが重要であり、関係機関と連携を強化する」と述べた。
次に、網膜色素変性症の患者に対する支援についても焦点が当てられた。佐野市では、クビアカツヤカミキリに対する対策を講じながら、網膜色素変性症の方々への生活支援が求められている。特に、移動支援事業が重要視されており、同行支援の必要性がある中で、利用できるサービスは限定的であるとの指摘もあった。障害者福祉関連のサービスは整備されているが、実際にその支援を受けることができるのかは現段階では課題が残るという見解であった。
また、災害時における電力供給の確保も重要な問題である。本市では、電気自動車からの電力供給に関して民間企業との協定締結を進めており、その具体的な運用方法として、停電時には市役所から災害情報をもとに電気自動車を避難所へ派遣し、必要な電力を供給するイメージで進めていくことを希望している。さらなる具体策として、外部電源供給器の導入とともに、電気自動車の最大限の活用を提案している。今後、協議の場を設けつつ、連携を強化していく姿勢が示された。