令和3年9月那須塩原市議会定例会議が始まる。議題には全29件の議案があり、重要なテーマが複数取り上げられている。
特に、令和3年度那須塩原市一般会計補正予算が注目を集める。市長である渡辺美知太郎氏がその内容を説明し、歳入歳出それぞれ14億8,522万1,000円の追加が提案され、予算総額は511億8,336万3,000円に達する見込みとされている。この修正予算は、昨年度の決算に伴う繰越金の整理や人件費の調整を反映したものだ。
さらに、渡辺市長はワクチン接種状況についても言及し、12歳以上の市民の接種率が58%に達したことを報告した。市は、9月末までに接種希望者の80%が1回目の接種を完了できるよう努力する方針を示した。市長は「早期に接種を希望される方が完了できるよう尽力する」と強調した。
そのほか、コロナ禍における財源不足に対応すべく、地方税財源の充実を求める意見書を提出することが議決された。この意見書は、地方税制の見直しを求め、国に対してその実現を強く求める内容となっている。
また、議案の中には那須塩原市特別職の職員に関する条例改正も含まれており、特別職非常勤職員の任命を目的としたものである。
加えて、決算審査特別委員会の設置が決定された。この委員会は、今年度の決算を審議するために設けられ、審議を通じた透明性を確保する役割を担う。全体として、今回の定例議会では、補正予算を通じて市民サービスの強化を図る意図が浮き彫りになった。市長は「今回の提案は財政健全化に向けた重要な一歩」と述べている。