久喜市議会の令和5年11月定例会が12月22日に開催された。会議では、様々な議案が上程され、多くの質疑が行われた。特に、学校給食費の無償化に関する請願が注目され、賛否の意見が交わされた。
まず、議案第36号「令和5年度久喜市一般会計補正予算(第6号)」の中で、中学校の体育館にエアコンを設置する予算が含まれており、これに議員から賛成の声が上がった。渡辺昌代議員は、「体育館へのエアコン設置は、子供たちの安心した授業環境を確保する」と述べ、賛成を表明した。
一方、議案第44号「久喜市個人番号の利用に関する条例の一部を改正する条例」については、反対意見が相次いだ。議員は、マイナンバー制度のセキュリティに対する懸念を表明し、情報漏えいの危険性を指摘した。特に、杉野修議員は「ネットワークを使った情報連携は、リスクを伴う」と警告した。
学校給食に関連する請願第2号では、学校給食費の完全無償化が議論され、多くの市民が関心を寄せた。賛成する意見として、猪股和雄議員が「学校給食は子供たちの栄養バランスを考えた、最優先の支援策。地方自治体の取り組みを加速する必要がある」と述べた。また、賛成の意見が多かったが、反対の立場から意見を述べる議員もいた。
川辺美信議員は、「給食の無償化は重要だが、他の公共サービスの予算確保も必要」として、国の役割を強調した。最終的には、この請願は不採択となり、議会内での意見の違いを浮き彫りにした。
議会の後、梅田修一市長は議会での意見や討論に感謝の意を表し、今後の市政運営への反映を約束した。議会は市民に向けて、行政サービスの向上に努める姿勢を示している。