秩父市の市議会では、令和3年12月の定例会議において多岐にわたる議題が取り上げられた。本議会で最も注目されたのは、市長選挙公約と道路政策についての進捗状況である。この中で、北堀市長は国道140号秩父陸橋の平面化についての要望書を埼玉県に提出したと報告し、「地元住民からの強い要望もあり、特に交通渋滞の解消を図るために平面化を推進する方針である」と強調した。
さらに、上町の道路拡幅についても触れ、「現実的な側面を考慮しつつ、市民の意見を基に丁寧に検討を進めている」と述べた。市長のマニフェストに対する変更があったことについても説明があり、地域住民と真摯に向き合う姿勢が伺えた。
次に、ひとり親家庭への支援に関する質問がなされた。特に子どもたちに必要な養育費の問題については深刻であり、母子家庭では養育費の未払い率が依然として高い。公正証書を活用した養育費の確保策が有効であるという意見に対し、福祉部長は、「近隣自治体の取り組みを参考にしながら、当市でもその手法を検討していきたい」と述べた。このことは、ひとり親家庭にとって非常に重要な支援策として期待される。
また、空き家対策についても議論が行われた。空き家解体補助金制度の運用について報告があり、過去に実施した補助金の交付状況や、今後の方向性について説明があった。特に管理不全の解消や未利用の空き家の解体についての要望が寄せられており、その改善策が議会内で強調された。
さらに、立地適正化計画の進捗状況についても質問がなされ、地域に住む市民の生活環境をどのように改善していくかという点が重要視されている。市民部長は、「公共交通ネットワークの確保が重要であり、民間事業者との連携も進めていく」と説明した。これにより、地域住民が安心して暮らせる環境作りを進めていくことが期待される。