高梁市議会は令和3年第2回定例会において、重要な議題が次々と取り上げられた。この中で特に注目されるのは新型コロナウイルスワクチン接種の進展状況や、それに付随する施策が議論された点である。
新型コロナウイルスワクチン接種については、健康福祉部長の蛭田俊幸氏が説明を行った。接種券は今年の7月中旬に送付され、基礎疾患を有する方については、6月15日から定期通院中の医療機関での予約が可能だそうだ。この流れは迅速であり、高梁市としてもワクチン接種を支援し、地域全体の健康を守る姿勢を明確にしている。
ただし、接種日にはコールセンターの電話が集中することが予想されるため、電話受付時間を拡大する方針が示された。これにより、より多くの市民がスムーズに接種を受けられる環境が整えられることが期待される。
次に、高梁市では観光振興策にも焦点が当たった。村原幸司産業経済部長は、NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」を活用した地域振興策について説明を行った。平川唯一氏をテーマにした観光資源を大いに活かす取り組みが進められており、具体的には観光協会や市民との連携を強化していく意向である。また、歴史美術館では平川氏の生涯を紹介する展示も計画されているという。
さらに、教育環境におけるデジタル化が進む中、高齢者を支援するための取り組みも進行中だ。市では、スマートフォンの扱い方やオンライン手続きを支援する講座を開く方針を示しており、高齢者がデジタル技術をスムーズに活用できるよう環境整備を行ってゆく。
また、議会の中では、生理用品の無償配布やトイレへの生理用品設置についても話し合われた。高齢者や経済的に困窮している女性への支援が強調され、具体的な対応策が必要であるとの声が上がった。市としては、必要な方に生理用品を配布する体制を整える考えであると明言された。
最後に、市長近藤隆則氏からは、人口減少に悩む高梁市において、定住対策をさらに強化し、住みやすい環境の整備を進める必要があることが述べられた。高齢者が安定して暮らせる地域創りに対する具体的な施策の構築が求められている。こうした二つの課題に対し、地域からの支援を得ながら前進する意欲が示された。