令和5年9月29日、京都市会において定例会が開かれ、様々な議題が討論された。
中でも注目されたのは、健康保険証廃止に関する請願である。これは、今後の医療現場への影響が懸念されており、多くの議員が討論に参加した。日本共産党の玉本なるみ議員は、マイナンバーカードのトラブルが多発している現状に言及。健康保険証の廃止は、国民全体の安全に対する脅威であり、現行の保険制度存続を求める必要性を強調した。患者や介護施設での業務が煩雑になることも指摘され、医療の質向上が求められる。
井崎敦子議員も、マイナ保険証についてのデメリットを挙げ、行政のスピード感に疑問を呈しながら請願採択を訴えた。特に医療現場におけるトラブルの増加が強調された。多くの行政サポートが必要な現場に、十分な配慮が不足しているという。彼女は、保険証廃止に向けた国家の施策に対し、市会として国の動きに敏感に反応するべきと述べた。
一方、敬老乗車証制度の見直しに関する請願も討論され、北山ただお議員は、制度の改悪に対して市民の声を重視すべきと訴えた。改悪後、数千人が申請を諦める事態に至っており、生活の厳しさを無視することはできないとした。特に市民の生活、福祉に直接影響を与える施策について、議会の采配は重要である。
このように、福祉や医療制度が改変される中、市民の生活を最優先に考えた施策の実施が求められている。議会では、多くの議員が市民の声を直に伝え、議論を交わす姿が見受けられた。
最後に出されたのは、さまざまな条例の一括議題であり、これからの京都市のあり方が問われる重要な決断がついてくる。議会の動向は、今後の市の政策に影響を与えるものである。市民生活を守るため、多様な意見が反映されるよう期待される。