令和5年11月の定例会では、京都市の重要事項が検討された。
特に、令和5年度の一般会計補正予算が中心的な議題となった。
この予算は、総額7億3,400万円を減額するもので、子育て・教育環境の充実や地域づくりを徹底する内容である。予算特別委員長を務めるみちはた弘之氏によれば、「今回の補正予算は、市税の増収や過去の黒字決算を基に編成された。」と明言した。
予算の中には、持続可能な地域作りを進め、洛西地域や教育環境整備に向けた支出が盛り込まれている。洛西“SAIKO”プロジェクトでは、地域活性化を支援し、交通網の充実を図るとされ、公共施設の整備に25億円を積み立てることが報告された。
一方で、子育て環境の拡充については議論がなされた。平田 圭議員は、「保育士の待遇改善が必要である。」と訴える一方で、別の議員からは、人件費補助金の充実についても指摘が入った。また、児童手当制度や医療費支給制度の見直しが求められ、若者や子育て世帯への「子ども医療費無償化」を評価する声も上がった。
新型コロナウイルス感染症対応では、現在の財政状況に鑑みた過不足調整が必要との意見が寄せられた。市長の門川大作氏は、「新たな経済支援策を検討し、国庫支出金を活用して、住民税非課税世帯への追加給付を進める。」と述べた。
しかし、すべての改正に対し懸念の声も少なくない。議第134号に関連して、全国的な注目を集めている新型コロナウイルス基金条例廃止についても、「市民サービスの低下につながるのではないか。」という意見があった。
また、公共工事や条例改正に関する討論では、現場の実情を踏まえたいとの議員の意見が強調された。未来の世代に向けて、持続可能な発展を掲げるこの施策が期待される。今後も、市民の声に真摯に耳を傾け、確実に成果を上げることが求められている。