令和2年9月25日、富岡市議会で行われた定例会では、一般質問が引き続き行われ、特に野良猫問題とLINE公式アカウントの活用について議論された。
まず、3番議員の髙田仁志氏が野良猫による地域環境への影響を指摘した。市民から寄せられる苦情には、庭や花壇の荒らし、ふん尿による悪臭が含まれ、地域全体の環境衛生に悪影響を及ぼしていると述べた。髙田氏は、特に富岡製糸場周辺での野良猫の存在が観光客の目にも触れ、問題であると強調した。
これに対して、榎本義法市長は、野良猫の増加が適切な飼育の欠如によるものであり、地域住民とのトラブルも発生していると述べた。また、環境を整えるためには、野良猫の繁殖を防ぐ取り組みが重要であるとした。
市民生活部長の小菅幸一氏によると、野良猫の管理には、不妊・去勢手術の補助制度や、動物愛護団体との連携が行われており、地域ぐるみでの取り組みが必要であると述べた。近年、苦情件数は増加傾向にあり、平 年29年度6件、30年度14件、令和元年度15件との報告もあった。
続いて、7番議員の木田嘉之氏がLINE公式アカウントの活用について質問した。市長は、情報化社会におけるLINEの重要性を認識し、既に認証済みアカウントを取得したと応じた。木田氏は、他市での道路破損場所通報や災害情報発信におけるLINEの導入事例を挙げ、富岡市でもその活用を促した。市側では、既存の情報発信手段との併用を検討していく意向を示した。
議会では今後、野良猫問題の解決策や、LINEを活用した市民からの情報収集・発信が重要なテーマとされている。市はこれらの問題に対し、より実効性のある施策を進める方向である。