令和5年7月6日、田村市議会第2回臨時会が開催された。
議事は、主に新病院建設および保健福祉厨房施設の工事請負契約に関するものであった。市民にとって重要な案件として、議案第57号と第58号が提案され、慎重な議論が行われた。
白石高司市長は契約の概要を説明し、両案件はそれぞれの工事を一体的に進める必要があると強調した。特に新病院は47億1,130万円で、保健福祉厨房施設は4億8,862万円で契約することを明らかにした。両契約の相手方は株式会社安藤・間である。
議員からは、これらの契約金額に関する懸念が提示された。特に、8番議員の遠藤雄一氏は、建設に関わる費用が高額であり、物価上昇がもたらす影響を考慮する必要があると指摘した。サイズの大きさから特別な配慮が求められるものであり、市民の理解を得ることが肝要と述べた。
この新病院は、令和7年春の開院を予定しているが、スケジュールに関する懸念が表明された。市長は「建設の進捗を注視し、誠実に工事を監督する」とし、スケジュール的には可能であるとの認識を示した。
一方、常任委員会の審査結果報告があり、両議案とも賛成多数で可決される予定であったが、最終的には否決される結果となった。議論の中では、工事の透明性や契約者の適性についても質疑が多く、参加議員の懸念が反映されていた。
議論の結果、議員からは「財政規律を守るべき」との声も上がり、長期的な視点からの教育が求められるなど、議会内でも意見が分かれた。また、今後の予算についても、厳しい財政情勢に対して敏感な対応が必要とされる意見が多く寄せられた。
市長は議会の意見を真摯に受け止め、今後の改善策を検討する意向を表明した。今後も市民の声を大切にし、行政の運営に反映させていくことを約束した。議決内容の変更に際して、市民の信頼を維持するための責任が問われる中、議員たちはより慎重な審議を継続する重要性を強調している。