令和4年12月8日、第6回岩国市議会定例会が開催された。この会議では、さまざまな政策提案について議論が行われた。
特に注目を集めたのは、高校生の医療費無償化に関する議題である。現在、日本の多くの自治体が高校卒業までの医療費を無料化する動きが進んでおり、本市でもこの施策の実施が求められている。市長は、「医療費助成は単なる財政負担軽減の施策ではなく、将来の世代に向けた重要な支援である」と強調した。しかし、市の検討状況として、約1億円の追加財源が必要であることから、慎重な態度を崩していない。実施自治体が増えているにも関わらず、この取り組みが進まない理由の一つとして、全国的な問題として捉える必要があるとの意見も見られた。
次に取り上げられたのは、高齢者活き行きサポート事業である。市民からは、タクシー券の発行枚数を現在の4枚から増やすようにといった要望が寄せられており、実施率は約50%だが、利用率が7割にとどまる理由についても考察された。市は、利用者の実情を踏まえた上でサービスの質を向上させる方針を堅持しており、利用率向上に向けて改めて取り組む意向を示した。
また、教育問題に関しても重要な討議が行われた。タブレット端末に関連する録音機能の取り扱いについて、教育長は技術の利用可能性を認めつつ、注意を要する点を説明した。今回の事案を契機に、多様な関係性の構築を進め、より良い学習環境の創出を目指す必要があるとの意見も示された。特に生徒と教師間の信頼関係を強化する重要性が強調され、リスペクトし合う関係が築かれることが求められている。
最後に、高森みどり中学校の生徒募集停止素案についても議論された。県教育委員会の決定に市教委は適応する構えであるが、地域への影響からくる懸念が多く寄せられている。この事案について市は今後も注視していく必要がある。議員たちは明確な申請に基づいた協議を行い、地域の声を代弁することが求められている。