令和5年12月11日、酒田市の定例会が開会された。
議長の佐藤猛氏は、今日の欠席者として市原栄子議員の名前を挙げて、定足数が満たされていることを確認した。
本日は、一般会計補正予算をはじめとする複数の重要な議案が審議される。特に、農林水産との関連や熊の出没問題について議論が交わされる。
まず、議第103号の質疑では、斎藤周議員が熊による被害について問いただした。
彼は、酒田市内での今年の熊の出没が急増しており、目撃情報が201件に達したことを強調。
市長の矢口明子氏は、熊による人的被害はなかったものの、農産物への損失が発生しているとの報告を行った。
特に、孟宗竹やカボチャ、さらには飼料への食害が報告されており、対応が急務であるという。
斎藤議員は、熊の躍進に対しての訓練の重要性を強調し、北海道や宮城県での取り組みを引き合いに出した。
市長は、熊出没の際には市民と関係機関との連携が重要だとし、啓発キャンペーンの強化を計画していることを話した。
ハンターの育成も重要な課題であり、特に高齢化が進む中での新規獲得が鍵となるとの認識を示した。
加えて、議第108号の質疑では、酒田市体育館の廃止についての説明がなされた。
市長は、体育館は老朽化が進んでいるため、安全な使用が困難となり、廃止を決定されたとのこと。今後は跡地利用を模索していく考えを示した。
様々な議案が提案される中、議第115号についても質疑が行われ、指定管理者に対する評価基準の問題が取り上げられた。
議論の中で、現在の指定管理者評価は十分ではないとの意見が相次ぎ、改善の必要性が言及された。
議長は、質疑を終結するとともに、次回の定例会の日程も告知し、散会した。
酒田市の議会では、地域の特性に応じた施策が求められ、特に熊や農林水産関連の課題が喫緊の対応を必要としていることが浮き彫りとなった。