和歌山市議会は令和元年12月定例会を開催した。議事は、会議録署名議員の指名を経て、一般質問や議案の審議が進められた。
一般質問では、まず山本宏一市議が多目的トイレの必要性について提言した。特に、県文化会館の多目的トイレには課題があり、利用者の無理解を招いたケースを紹介した。市議は、多目的トイレの改善を求め、「ただ広いトイレ」と名付けるべきだと主張した。また、組織改正について問うた。山本市議は、スポーツと文化の集約後、観光や他部局との連携が進んでいるかを市長に尋ねた。
これに対し、尾花正啓市長は、おもてなしの強化が必要とし、観光客の受け入れ体制を全庁的に整えていると述べた。市長は、和歌山市の魅力を認識してもらうために、より良いおもてなしに万全を期していると力を込めた。
さらには、逆ヘルプマークの導入についても山本市議が市長に質問した。障害者の理解が進む中、逆ヘルプマークが重要であると位置づけた。市長は、このマークの普及を徹底する考えを示し、東京都の対応については評価を留保した。
次に、遠藤富士雄市議が国際交流について報告した。台湾の台南市、高雄市との交流強化や、トルコとの新たな関係構築の展望を語った。特にトルコについては、ボドルム市との友好交流を模索しており、訪問団が和歌山市に来ることを期待している。
市長は、国際交流を進めるにあたっては、先方との良好な関係を深めるための戦略が必要であるとし、積極的な交流の実施を約束した。具体的には、台南市立図書館との連携を深め、青少年交流や文化交流についても言及された。今後の進展に期待が寄せられている。
また、議案の審議では、23件について質疑が行われたが、特に大きな質疑はなかった。全ての議案は各常任委員会に付託されることが決まった。議会は次回、12月20日に再開予定であり、今後の動向が注目される。