令和2年第1回印南町議会定例会が行われ、一般質問が行われる中、防災対策や森林環境税、資源管理型漁業などの重要なテーマが議論された。
まず、防災・減災対策についての質問が寄せられ、近年の自然災害が頻発していることから、防災予算の充実が求められた。特に、印南町では河川氾濫による被害があり、町ではその対策として必要な浚渫事業を進める意向が示された。町長は「河川の浚渫は現状の流下能力を維持するために必須」と強調し、具体的な計画を作成する意向を述べた。
次に、森林環境譲与税に関連する質問があり、今後の譲与額の増額に伴う政策の実施についての見解が求められた。産業課長は「令和2年度以降、印南町では約3,300万円の増額が見込まれており、この資金を地域の森林整備に活用する方針」と述べた。また、森林整備にあたっては地域住民との協力が重要であるとし、森林の健全な管理を進めるために地元森林組合からの支援を受けながら取り組んでいく考えを示した。
さらに、洋上風力発電計画についての質問で、印南町の沖合が調整エリアとされたことへの懸念が表明された。企画政策課長は「県との協議はまだ進んでいない段階だが、住民への情報提供が不足している」と認識し、その改善を図る意向を示した。特に、地域の環境保全との調和に関して注意深く検討していく必要があると強調した。
最後に、新型コロナウイルスに関連する質問があり、教育長は「集団感染のリスクを考え、卒業式を中止した」と明言した。卒業生の健康を最優先に考え、感染拡大防止の観点からの判断だったと説明した。教育現場では、地域の実情や感染の拡大状況を踏まえ、柔軟に対応する必要があると述べた。