令和5年第3回伊豆の国市議会定例会が開催され、市長の不在を受けて異例の議会運営が行われた。
本会議は9月14日木曜日に開かれたが、山下正行市長は海外出張中であり、欠席届が提出されたことが報告された。市長の帰国が遅れた理由は、モロッコ・マラケシュでの地震発生によるもので、飛行機の遅延が原因とされている。そのため、副市長の磯崎猛氏が職務代行を行う形で議会がスタートした。
天野佐代里議員は市長の不在を懸念し、情報の伝達不足を指摘した。議長は、手続きに従って市長の欠席を受理したこと、また情報伝達には努力していると述べた。議会運営委員長の鈴木俊治議員によると、市長は帰国後の11時から本会議に出席することが確認され、会議は再開された。
質疑応答では、主として令和4年度の決算認定に関する議案が取り上げられた。特に、歳入や歳出のバランスに関する質問が多く、三好陽子議員からは自主財源の確保に向けた見解が求められた。守野充義企画財政部長は自主財源が回復基調にあると強調し、依存財源の減少要因について説明した。特に、コロナ禍による一時的な経済支援の終了が影響したことが指摘された。
その後、田中正男議員からも、法人市民税の増加や地方交付税の変動についての質問があり、副市長はこれらの収入が回復傾向にあると答えた。会議はその後、各議案の付託についてお諮りされ、いずれも異議なく可決された。今後の会議は9月27日水曜日に再開される予定だ。
この定例会では、市長不在の異常事態にもかかわらず、議会の円滑な運営がなされ、今後の財政政策や市政にとって重要な決算議論が行われたことが確認された。今後の伊豆の国市における市民サービスの向上を期待される。