令和元年12月10日、伊奈町議会は台風19号の影響について報告し、避難所運営の実施内容を検討した。本会議では、特に今回台風による浸水被害の具体的状況が取り上げられた。
台風19号の影響で、伊奈町では床上浸水が1件、床下浸水が38件発生し、町内で11か所が通行止めとなったと報告された。これに対し、町長は「浸水被害の原因は、綾瀬川の流下能力の限界に達したことなどが挙げられる」と説明し、河川改修などの対策強化を約束した。
また、避難所運営について、町内に設置された自主避難所は最初の3か所から2か所追加され、合計5か所が利用された。利用者数は合計176名で、高齢者や身体の不自由な方も含まれていた。町職員が中心となり、利用者の体調を考慮しながら避難所を運営したが、トイレの位置についての配慮や、情報伝達の不足が課題として残った。
運営マニュアルは参考にされ、避難所の設営や支援が行われたが、今回の台風が示したように、風や水害に対しての対応策も求められる。地区防災機関との連携を強化し、地域住民の参加を促すための運営委員会の設置も検討しているとのことだ。
続いて、会計年度任用職員制度についての説明も行われた。この制度は、臨時職員や非常勤の職員の待遇改善を目的としている。総務課からは、制度の内容や影響について、具体的な事例を交えながらの報告があり多くの関心を集めた。特に、町内の所有者の意見も踏まえた形で、地域からの理解を得ながら、進めていく必要があるとの見解も示された。
最後に、子供たちの貧困問題についても言及された。町内では、貧困状態にある子供がいる世帯の数が増加しており、特にひとり親家庭や生活困窮世帯への支援体制の強化が求められている。子供食堂や学習教室の設立が進められており、今後も地域の子供たちを支援する取り組みを重視していくことが確認された。